商品について
「Palazzo della Ragione -middle of the night- (ラジョーネ宮 真夜中)」小島沙織
豊穣や生命の象徴である石榴（ざくろ）を描く、イタリア パドヴァのラジョーネ宮の柱廊の天井画からの着想。小島さんが現地に赴いた際、頭上に広がるその壮大な世界観に魅了され、制作された作品です。
技法は型絵染。図案はもちろん、型の制作から染色までを小島さんが手掛けています。生地は保管されていた着尺を帯地として転用、新作でありながら古裂のような趣を備えた作品に仕上げてあります。
「絵を描くように染めていきます」と伺っていますが、地を先に染めてから柄を挿していく手法をとり、インスピレーションやゆらぎを大胆に作品に取り入れています。
インドのベンガルを語源とする染料「ベンガラ」を朱の部分につかい、藍色との合わせ技で落ち着いた雰囲気を纏わせています。しっとりと心にしみてくるような赤の表現は見事としか言えません。小さくぽつぽつと打たれた「金茶」の彩も愛らしい。
副題となっていますが「真夜中」という時間が配色のソースとなっています。
「ラジョーネ宮の柱廊は外気と隔てなく大きな広場と面しています。空の色や空気に影響されるフレスコ画。日中は鮮やかな色合いも、真夜中には夜空の色とフレスコの色が混ざりあいます。その”間”のイメージです。」
荘厳なヨーロッパの雰囲気を抜け感のある新現代的な和装へと解釈した、まさに快作だと思います。
小島沙織さんは祖父である小島悳次郎（とくじろう）さんの作品を紐解き、その魅力を発信していることもありますが、西欧のモチーフとこの技法の融合は、まさに小島さんからの正統的なルーツを感じます。しかし、そこに確かに生きる新鮮な視点は小島沙織さんならでは。無二の世界観です。
質感の高さは目を見張るものがあり本場結城紬をはじめ上質な紬には最高だと思います。そしてもちろん、ご自身の自由な気分と感性で染めの着物に、織りの着物にとお楽しみいただけると思います。
サイズ：
反幅 36.5cm（ご指定が無ければ、お仕立て上がりは370ｃｍ近辺です）
状態：
新品（未仕立て）
千成堂着物店はコーディネートと制作の着物店です。
私たちの目で選び抜いた作家と職人が手掛ける品々を揃え、時には一から制作してご案内しています。
着物を選ぶことは不思議です。新しい自分に気が付き、心動く瞬間が必ずあります。私たちはその出会いをつくるため、日々、旬のコーディネートを考え、提案しています。
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上質な着物は値が張ります。ですがあくまでも着るものです。大切な着物や帯を大事に末永く着用するためのお手入れサービスをご用意しております。お直しやサイズ調整、高品質なしみ抜きなども承っています。
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